うおお!?
ドアが吹っ飛んだ!
そんな訳で、今の俺は危険だぜ。
反逆者だぜ。
クレイジードッグだぜ。
魚肉ソーセージを丸かじりだぜ。
何がかと言うと。昨日、締め切りが近い脚本にうんうん唸っていた俺は、突如怒りの感情に襲われたのだ。
激しい自分への怒りだ。怒りのあまりエロいマンガを読み始めてしまうほどに。
なんだか急に、正体不明のそこそこお偉い中間管理職野郎に体よく飼い慣らされている気がしたのだ。
この中間管理職の正体が何者なのかは、俺は知らない。世間や常識などという形のないものなのか。
あるいは個人的に嫌いなどこかの酒くさいオッサンなのか。
基本定時のクローン野郎なのか。
しかしそんなことはどうでもいい。
問題はおれが、この中間管理職の前に尾を振り腹を見せて、ご機嫌を伺おうとしていたことだ。
そしてそのことを、ギブアンドテイクとか、大人の対応なんて感じの言葉をクッションにつかい、自分を納得させようとしていたことだ。
そのことは晩飯に使った魚肉ソーセージの切り方からも言える。
なんか輪切りだ。
しかも半分使って残りは冷蔵庫にしまってある。
飼い慣らされている!
この魚肉ソーセージは俺にとって犬小屋に縛り付ける鎖だ!
今日は一本全部丸かじりだ。鎖を食いちぎるんだ。
おまえが俺の餌なんだ!
自由を掴め。デコ助野郎。
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